
この記事は、クラウドSIM、クラウドWiFi(クラウドSIM技術を利用したWiFiルーター)のやさしい解説です。
モバイルWiFiルーター(ポケットWiFi)を契約しようと思うけど、「クラウドSIMって何なんだ?」という方のためのやさしい説明です。
説明に技術用語をなるべく使わないようにしましたので、どなたでも読めます。
本ページを最後までご覧になれば、クラウドSIMがどのような技術で、その技術を使えばどのように便利かがハッキリと分かります。
最後までご覧になり、あなたの参考になりましたら幸いです。
はじめに
「クラウドSIM」はとても便利な技術なので、「クラウドSIM」技術を利用しているサービスが次々と登場しています。
モバイルWiFiルーターの商品説明に「クラウドSIM」という言葉があってもなくても、下記のWiFiルーターは「クラウドSIM」技術を使っています。
- ギガWi-Fi 詳細記事
- ポケットモバイルCloud
- どこよりもWiFi (しばりありプラン 無制限) 詳細記事
- ZEUS WiFi
- クラウドWiFi東京 詳細記事
- めっちゃWiFi
- THE WiFi
- 限界突破WiFi
- Mugen WiFi
他にもあるかもしれません。
「クラウドWiFi(東京)」という名前のWiFiルーターのレンタルサービスがありますので紛らわしいです。
やさしい解説
「クラウドSIMってなんだ?」の回答として「クラウドSIMならばどうなるか?」を一言で説明すると、
クラウドSIMなら複数のキャリア回線を使えます
すると、
- 国内では、例えば、docomo, au, SoftBankの中からその場所で最適な回線を自動的に選んで使います
- 海外では、現地の最適な回線を自動的に選んで使います
つまり、エリアに強くなります。「ここはSoftBankは良く入るけど、XXXはアンテナ1本だー!」などという不便がなくなります。
クラウドSIMのしくみ

しくみの考えは、とても簡単です。
SIMカードは回線を利用するために使います。
SIMカードが無くても、SIMカードのデータがあれば回線を使用できます。
簡単でしょう?
実際にどうするかを補足しましょう。
SIMカードのデータをサーバー(クラウド)に保管して、サーバーから端末にSIMカードのデータを送り込みます。端末は、SIMカードの代わりに送られてきたデータを使って通信します。
これだけです。
ケータイに挿しているSIMカード(ICチップ)には、ケータイ会社(docomo, au, SoftBankなど)が、事前にデータを記録しています。
言い換えると、ケータイを契約するとケータイ会社が(データを記録した)SIMカードを発行し、それをケータイで使っています。
SIMカードのおかげで、ケータイはケータイ会社の回線(キャリア回線)が使用できます。
クラウドSIMのしくみでは、SIMカードは要りません。クラウドSIMでは、SIMカードのデータを使ってキャリア回線を使います。
クラウドSIMの強み
例えば、クラウドSIMを使っているWiFiルーター(モバイルWiFi、ポケットWiFi)ならば、そのWiFiルーターの契約をするだけで、複数のキャリア回線を使えます。
すると、国内では例えば、docomo, au, SoftBankの回線の中から、電波状態の良い回線を自動的に選択して使います。
つまり、これまでのケータイなら電波状態が悪かった場所だと不便だったものが、他のケータイ会社の電波状態が良ければ、その電波を使います。
つまり、最大の強みは、
エリアに強いWiFiルーター
エリアは、国内に限定されません。
これまで海外でデータ通信を使用と思ったら、とても面倒でした。主に次のような手段が使われていました。
- 海外でSIMカードを入手(英語で?)
- 国際ローミングサービスの使用(高い!)
- 空港でWiFiルーターをレンタル(忙しいのに!)
クラウドSIMを利用しているWiFiルーターでは、海外でのサービスも提供しています。
クラウドSIMのしくみを使って、海外の最適なキャリア回線を使用
(利用者は面倒な手続き不要! 国内と同じように使える!)
海外では、(日本国内では使わない回線を使用するので)追加料金が必要な場合が多いです。
それでも、これまでの海外向けサービスに比べると安価でしょう。
各国で利用できる回線もどんどん増えている状況です。ほとんどの渡航先はサービス対象エリアになっているでしょう。
詳細は、WiFiルーターの案内をご覧ください。
トラブルが心配?
どんなときもWiFiの通信障害により、クラウドSIM技術を利用したWiFiルーターのサービスが悪いイメージになっているかもしれません。
しかし、本質的にクラウドSIM技術に問題があるワケではありません。
クラウドSIM技術に問題があると誤解されることが、とても心配です。
クラウドSIM技術を利用したWiFiルーターでは、契約利用者はSIMカードを持ちません。
その代わり運営会社が必要な分のSIMカードを仕入れ、契約利用者が利用できる状態を維持し続けなければなりません。
「使い放題」なモバイルルーターの仕組みとは――ゼウスWiFiとuCloudlinkに聞く|ケータイWatch をご覧になれば、運営会社の取り組みと大変さが分かるでしょう。
新型コロナの影響による在宅勤務で通信回線の利用者が急増している背景があり、通信の品質を維持するのが大変な時期だと思います。
SIMカードを提供している回線キャリアさん、SIMカードを運用している運営会社さんの健闘を願ってます。
おわりに
2019年以降、クラウドSIMを使ったWiFiルーター(モバイルWiFi、ポケットWiFi)のサービスがたくさん登場しています。
例に挙げたWiFiルーターでは、すべて「月間通信容量無制限!」を宣伝しています。
容量無制限なだけではなく、「3日間で10GBを超えたら速度制限」のような短期間での速度制限もありません。その上、とても安価に設定されています。
海外で使用するのに、特別な申請など不要で、そのまま使えます。(ただし、海外では「通信容量無制限」ではありません)
とても便利なテクノロジーなので、社会の信頼を得て普及してほしいです。
クラウドSIMを使ったWiFiルーターのご検討は、「今、入手できそうな大容量WiFiルーター」をご覧ください。
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